2014年02月19日

富士急行撮影(1)

 立川を発車した電車は家並みの間を加速して行く。特に見るべきところも無い退屈な車窓だ。ところが、しばらく走るとにわかに風景が開けた。電車の両側を塞いでいた町並みが後ろに過ぎ去って空が広がった。多摩川の鉄橋に差し掛かったのだ。115系の車内から右側を見ると遠くに名前も知らない山が並んでいた。その山並みを眺めていると、山の稜線がオレンジに見えることに気付いた。左に向き直ると、雲の隙間から朝日がキラキラしていた。久し振りの電車旅行の始まりを告げるような光景に、一瞬気分も高鳴った。


 僕は今、中央本線の甲府行きに乗っている。久し振りに富士急行線を訪れるためだ。中央本線に乗ると言えば、高尾で乗り換えかと思っていたけれど、今日の乗り換えは立川であった。E233系よりは115系の方が旅の気分が出る。車内の客層もE233系とは違う。ハイキングに行くような荷物を持った人を見かけると「中央本線に乗っているんだ」と思う。

 日帰りで、富士急行の電車を少し撮影して帰るだけだから、旅行と言うほどでもないが、ここ最近電車旅行のような機会が無かったから、少しでも車窓を眺めて旅の気分を味わいたい思ってしまう。しかし高尾から先は短いトンネルにっ出たり入ったりを繰り返すから、景色を見逃すまいと思っていると、疲れてしまう。僕が進行方向に向かって右側の席に座ってしまったからなおさらだ。一度落ちついてぼんやりしてみる。別にあわてることも無い。


富士急行・大月駅に留置中の元165系・2000系電車
大月駅の富士急パノラマエクスプレスアルプス


 桂川の大鉄橋を渡ると大月も近い。富士急行への乗換駅だ。富士急行に乗り換える前に気になっていたのは、スイカが使えるかどうかだった。乗り換え用の改札に行ってみるとスイカには対応していないことが分かったので、一度駅の外に出てから富士急の切符を買って改めて富士急の改札から入ることにする。ちょうど駅舎の改築工事中であったので、なんとなく落ち着かない感じだった。駅の留置線には、今日の目当て、「パノラマエクスプレスアルプス」に復元された2000系が停まっていた。じっくり見物したかったが、幸か不幸かJRと富士急の接続が良く、あまりゆっくりとは検分できなかった、、、。


JR時代の車体表記が復元されていた。富士急行、芸が細かい!
大月駅の富士急パノラマエクスプレスアルプス

(つづく)


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posted by hermitagezawa0 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士急行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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